この資料は Rust 製のコマンドラインツール tere について紹介するものです。
Rustの環境構築やツールのインストール方法については以下を参照してください
クロスプラットフォームで動作するターミナルファイルブラウザです。tere は、ディレクトリに効率的に移動するための TUI を提供し、終了時にそのフォルダのパスを表示するシンプルなツールです。出力されたディレクトリに cd するようにシェルを設定すれば、ファイルシステム内を非常に速く移動することができます。
コマンド名の tere
は"こんにちは"という意味のエストニア語に由来しています。
GitHub - mgunyho/tere: Terminal file explorer
実際には、tere はファイルマネージャではないので、ディレクトリの作成、名前変更、削除はできません。tere ができることは、ディレクトリの参照だけです。しかし、このため、tereは最小限のシンプルさで、使い方の一目瞭然です。ファイルシステムのナビゲーションは効率的で、できるだけ少ないキーストロークで済むようにすべきです。多くのGUIファイルマネージャに見られるタイプアヘッドサーチ(先行入力検索)機能は、tereの大きなインスピレーションの源です。
tere をディレクトリの移動のために使うには、まずインストールし、tere が終了するときに出力するフォルダに cd するようシェルを設定する必要があります。
Bash/Zsh の場合 次のコードをシェルの設定ファイルの追加します。
tere() {
local result=$(command tere "$@")
[ -n "$result" ] && cd -- "$result"
}
PowerShell
次のコードを $PROFILE
に記述します。
function Invoke-Tere() {
$result = . (Get-Command -CommandType Application tere) $args
if ($result) {
Set-Location $result
}
}
Set-Alias tere Invoke-Tere
WIndows コマンドプロンプト(CMD.EXE)
環境変数PATHに含まれるフォルダ(例:C:\\Windows
)にtere.bat
というバッチスクリプトファイルで記述します。
@echo off
rem set the location/path of the tere executable here...
SET TereEXE=C:\\path\\to\\tere.exe
FOR /F "tokens=*" %%a in ('%TereEXE% %*') do SET OUTPUT=%%a
IF ["%OUTPUT%"] == [""] goto :EOF
cd %OUTPUT%