はじめに

この資料は Rust 製のコマンドラインツール xcp について紹介するものです。

Rustの環境構築やツールのインストール方法については以下を参照してください

Rust開発環境を整える

xcp について

xcpは、Unixのcpコマンドの部分的なクローンです。完全な代替品としてではなく、よりユーザーフレンドリーなフィードバックと、特定のタスクで意味のあるいくつかの最適化を施したユーティリティです。 とくにNFSv4マウントされた領域でのコピーは大幅に性能が向上します。

GitHub - tarka/xcp: An extended cp

特徴

• ディレクトリコピーと単一ファイルコピーの両方にプログレスバーを表示します。 これは --no-progress で無効にすることができます．
• Linuxでは、ファイルのコピーにcopy_file_range使用します。特に、ファイルシステムを意識しており、サーバーサイドでコピー操作を行うことで、ネットワークマウント上のコピーを大幅に高速化することができます。ただし、copy_file_rangeとは異なり、スパースファイルは検出された場合は、適切に処理されます。
• 最新の」システム向けに最適化されています。 マルチコア、大量のRAM、ソリッドステートディスク、特にメインシステムバスに接続されたNVMeなど
• 並列IOを持つシステムのために、オプションで積極的な並列化も可能です。 最新のノートパソコンでの簡単な実験では、NVMeディスクでの並列コピーに利点があることが示唆されています。これは明らかにシステムに大きく依存します。
• コピー最適化のための代替戦略の実験を容易にするために、ドライバが切り替え可能 現在、2つのドライバが利用可能です。
  • parfile：ツリーウォークとファイルごとのコピーを並列化するドライバ。（デフォルト） 以前からハードコードされているxcpのコピー方法
  • parblock：ブロックレベルでコピーを並列化する実験的なドライバ。 いくつかのアーキテクチャで性能向上の可能性がありますが、複雑さが増します。現在のところ、MacOSはサポートされていません。
• 非LinuxのUnix系OS（OS X、*BSD）はフォールバック操作でサポートされます。 ただし、この場合、スパースファイルはまだサポートされていません。
• コピーされるディレクトリを制限するために.gitignoreファイルを理解するオプションがあります。
• オプションでネイティブのファイルグロビングが可能です。

サポート予定の機能

• cpの --sparse=always オプションと同様に、ファイルをスパースに変換する
• lseekによる積極的なスパース性の検出

制限